Vol.53  女中・雪乃との性体験#1〔口内初射変〕    written by  富士野やまい

昔の話だけど、うちには女中さんがいた。


うちは世に言うお金持ちの家。

母は僕が生まれてすぐに離婚しており、

父は仕事でほとんど家にいないのでうちでは女中さんを雇っていた。

僕が小さな頃からずっと家事や僕の面倒を見てくれてきた。

朝早くから家に来てくれて、家事から食事の準備まで全部して、夜僕が寝付く頃に帰っていく。


女中さんだけど、小さな頃から育ててもらっているようなものなので

むしろお母さんという感覚もある。


もっとも、僕はお母さんの顔を一度も見たことはないし、

お母さんが子供にとってどういう存在なのかも解らない。


僕の世話をしてくれているこの女中さんは

高綱雪乃さんという名前で、その当時40歳くらいだったはずだ。

なんでも、父の愛人だったとかいう話を伯父から聞いたことがある。


雪乃さんは少しおばさんだけど、昔からとても優しい。

僕の言うことを何でも聞いてくれる。

雪乃さんにはつい甘えてしまい、たくさん我儘を言って困らせてきた。

でも雪乃さんは僕の我儘を辛抱強く受け入れてくれた。


それは、決して仕事でお金を貰っているということではなく、

僕の事をとても可愛がってくれていたからだと思う。


話をしていればわかる。


そんな僕もその頃には中2になり、前ほど雪乃さんと話をしなくなっていた。

雪乃さんは以前と変わらずにいつも笑顔で僕に接してくれているけど、

僕の方が何か遠慮をしてしまうようになっていた。

今考えると、思春期だったのだと思う。


それに、僕はその当時、とてもイライラしていた。

学校の仲間とうまくいってなかったこともあった。

中学に入ってから、何故か周りの友人たちと協調できなかった。

まず話が合わない。

母がいないという環境が、日常の会話のレベルを変化させてしまうのではないかと

毎日のように悩んだ。

そして、それを思うにつけ、女中の雪乃さんが疎ましく思えて仕方なかった。

僕が友人達とうまくいかないのは、雪乃さんという他人に育てられてきたからだと

心のどこかで決めつけていたのだった。


事実は違っていた。

その原因は、うちの家が他の友人達の家に比べ、はるかにお金のある家で、

その世間ずれした僕のあらゆる感覚が友人達を近づけない原因だったことをずっと後から解ったのだった。


当時、父から渡されていたお小遣いは月に10万円だった。

僕は学校から帰ると、好きなプラモデルや高級ラジコン、エアーガンに囲まれて、

何一つ不自由のない生活を送っていたのだった。

雪乃さんの存在だって、今思えば実の母以上の優しさだった。


しかし当時の僕にはそんな理解力は全くなかった。

ただただ、不満のみがあった。


一緒に話し合える友人もいない中学時代、僕は普通の同世代の男子が通過するであろう

性の習慣すらわからないままに、悶々としていた。

それも自分自身を傷つけていた大きな原因のひとつだった。


つまり、普通の中学2年生の男子なら、大抵その時期にはオナニーを覚えている。

しかし、友人のいない僕にとっては、そういう情報が全く入って来ず、

ひたすら家に引きこもってはプラモやらラジコンをいじっているばかりだったので

放出されるべき性のエネルギーを抱えて、ひたすら機嫌が悪かったのだ。


好きなことをしているはずなのにこのモヤモヤとした感じはなんだろう?

ずっとひとり悩んでいた。


クラスに好きな女子がいた。

その子とは話すらロクにできなかった。


遠くで見ているだけだった。

夜、その子の事を考えるだけで、狂いそうになるほど心臓が痛んだ。

初めての恋心に、どう対処してよいかもわからなかった。

その子の事を考えていると、そのうち性器が大きくなってきた。

その現象がさらに自己嫌悪を起こさせ、

余計にその子に対して自信が無くなっていた。


そんな苦しみの夜、いつものように雪乃が部屋をノックしてきた。

イライラしていた僕はドア越しに怒鳴った。


「なんやの!?」


雪乃は少し心配そうに

「晋(すすむ)さん、お風呂湧いたから、はいりや」

「今はええから!ほっといてんか!」


そう強い口調で言うと雪乃は

「そらええけど… 湯冷めるよって早めに入りや…」

と優しく返してくる。


僕はその雪乃の優しい口調が余計に腹立たしく、

自分のこの苦しみをさらに強められた気がして、癇癪を起してしまい、


「うるさいな!風呂なんかどうでもええわ!!かまわんといてえな!」


と大声を出してしまいました。


雪乃はもうそれ以上何も云わず、そのまま自分の部屋(普段うちにいる時に与えられていた休憩室)へと帰って行ったようだった。


僕は腹が立って腹が立って、机の横に投げてあったエアーガンで窓から無暗に発砲しまくった。

夏の近い夜空に、けたたましい発砲の音が響き渡った。


その夜遅く、雪乃が帰るのを待って風呂に入ろうと思っていたが、

なかなか帰る様子がない。

普段なら、雪乃は帰る前に一言僕の部屋の前で挨拶をしていくはずなのだ。


僕はちょっとさっきの酷い罵声の事を気にし始めた。

今まで雪乃にあんなに強く怒ったことはない。

何であんな酷い言い方をしてしまったのだろう。


でも、これから雪乃の部屋に行って一言謝るなんてできなかった。

そんなに簡単に何かを表現できるほど素直ではなかった。


しかし、それでも気になったので一応何か話をしようと思って、

部屋のインターフォンで雪乃を呼び出した。


「はい、私です」

すぐに雪乃が出た。

「あ、あの、俺やけど。まだ帰らんよな?」

「はい、もう少ししたら上がろうと思うて。どないしはりました?」

「い、いや、あの、帰る前にちょっと部屋寄ってんか」

「はい、ほな、もう少ししたら行きますよって」


ベッドの上で横になった。

何を話していいのかわからない。

どうしよう。


少し困っているとノックがあった。


「晋さん、どないしはりました?」

「あ、ああ、入って」

「失礼します」


ゆっくりとドアを開けて雪乃が入ってきた。

ベージュのコートを羽織って、帰る用意をした雪乃はいつも見る女中の雪乃ではなかった。

着替えをした雪乃はびっくりするほどに綺麗な女になっていた。

こういう雪乃はほとんど見たことが無かった。


白黒の格子模様のスカートから伸びている脚はベージュのパンストに包まれ、スリッパを履いていた。

膝小僧まで見えるスカートだ。

綺麗な脚だった。

それを見て、僕の性器はまた大きくなってきた。

その現象に、また僕は自己嫌悪に陥った。


やり場のない怒りがこみ上げてくる。


雪乃をじっと見ていた。


「何?晋さん。どないしはったの」

「・・・」

「黙っとったらわかりませんが。言うてください」


僕は何を言っていいのかわからなかった。

さっきのことを上手に謝ろうとしたが、そんな器用な立ち振舞いなど出来る訳もなかった。

むしろ、もうこれで帰るだけ、の雪乃を困らせてやりたくなった。

よし、こうなったら徹底的に困らせてやる。


「雪乃さん、ちょっと帰る前に手伝ってもらいたいことがあるんやけど」

「はあ、なんですの?」

「マッサージや」

「え?晋さんの?」

「部活で疲れて風呂入ろう思うたんやけど腰が痛むんや、ちょっと頼むわ」

「はあ、でも私、マッサージなんかしたことないんで」

「ええから。ほなここ寝ころぶさかい、適当に押さえてみてや」


僕はベッドに寝転びながら勃起させてしまっていた。

クラスの好きなあの子にしてもらっているつもりで雪乃を使ってやる。

それが、自分の思いついた唯一の発散だったのだ。


ベッドに寝転び、シャツを捲りあげ、背中を見せてうつ伏せになった。


雪乃は困った顔になり、ベッドにお尻を下すと、僕の身体の傍にゆっくりと座った。

そして慣れない手つきでそっと背中を押してくれた。


「こう?ですの?」

「ああ、そのあたり」


顔を無理にねじって、雪乃の方を向く。

でも雪乃の顔は見えず、スカートから覗く膝小僧が見える。

パンティーストッキングに包まれたその膝小僧がなんともいやらしく見えた。

何か、とても興奮してきているのだが、それからどうすればいいのか解らない。

もどかしくて、苦しくて、いらいらが募るばかり。


「もっと強う!もっと!」

とまた声を荒げてしまった。


雪乃はそれでも親身になって一生懸命に背中を押してくれる。

しばらくマッサージを続けさせたが、一向にあの悶々とした怒りのような不思議な苛立ちが収まらない。

「雪乃さん、全然効かへんよ!ヘタやな!もっとしっかりせいや!」

「そやかて晋さん、だいぶ強う押しとるで」

「ほんなら今度は腹や!腹を押してんか!?」

「えっ?腹? 腹て… そんなとこ」

「ええから!言われたようにしてや!」


無茶苦茶を言いながら、僕は仰向けに転じて、シャツを捲りあげ、腹を見せる。

下は短パンだったので勃起の形がもろに見られる。

せめて、それを見せてやることが、この正体不明の苛立ちを抑えるきっかけとなるような気がした。


雪乃は腹を手でゆっくりとさする。

「腹は押したらいけませんよって、こうしますよ」

「適当にやってや」

雪乃は懸命に優しく腹を撫でてくれる。

「もっと下の方や」

手がへそのあたりにさしかかる。

勃起した性器がビクンと脈打つ。

雪乃は間違いなく僕の性器の形を見ている。

でも、見ないふりをしているようだ。


さらに意地悪をしたくなる。

「もっと!もっと下や」

「でも… もう お腹やないで…」

「ええから、そのまんま下まで降りてや!」


雪乃はそこから手をとめ、黙り込んでしまった。

「どないしたんや?早よう、早ようさすってや!」


強い口調で何度も言うけど雪乃は何も言わない。


やがて

「…晋さん、自分で…」

「何や?」

「自分でしはったら。私、もう帰りますよってに…」

「自分で出来るかいな。わししんどいんやで」

「何がしんどいんですの?どこがしんどいんですの?」

「どこがて・・腹や。腹がしんどいんやて」

「ほんまに腹しんどいですか?」

「あ、ああ。腹がしんどい」

「晋さん腹の下をさするよう言うてはるのはなんですの?」

「わからんけど、その下の方がなんや変な感じなんや」

「だからそれは…」

「なんやの?わしが嘘ついてるていうのんか?」


雪乃は悲しそうな顔をして黙りこくった。


そして

「晋さん、ほんまに今、どないすればええのかわからないんですか?」

「わからんから頼んどるんやないの」

「わかりました。晋さん、ほいたらこれから楽にさせてあげますよってに、少しの間目え閉じててもらえませんやろか」

「何でや」

「お願いです。楽になるまで目閉じとってください。そやないと私、これ以上は何もしたげられません」

雪乃が真剣な顔でそう言った。


僕は仕方なく、

「わかった。目つむっとくけん頼むわ」

そう言って目を閉じた。


「私がええ言うまで絶対目ぇ開けたらあかんで。約束できはりますか」

「ああ」

「ほな、そのまま腰を少し浮かせて。パンツおろしますから」

「ええっ!?」

「晋さんの言わはることがだいたいわかったんです。おちんちん、自分で触ったりしてへんやろ?」


雪乃はそう言いながら僕のパンツに手をかけた。


「あっ!? な 何するんや?」

「さっきの続きです。晋さんがしんどい言うのはここなんや。目閉じとって」

僕は驚きと恥ずかしさのあまり、一瞬天井をぎろっと睨み、すぐにぎゅっと目を閉じた。

「大丈夫やから。リラックスしとってください。」

そう言うと雪乃は僕の性器の先端を手で掴み始めた。


あっ!?


勃起する度、どうしようもなく湧きあがるあの苛立ちを一気に溶解させるような快感が奔った。

雪乃の指が、僕の性器を掴み、皮をゆっくりと上下させはじめたのだ。

この快感はなんだ?

腰に電流が流れ始めたような感じ。

あまりのことに、浮かせていた腰をさらに高く浮かせ、ブリッジに近い態勢になってしまう。


「大丈夫、そのまま腰落として。楽にして」


静かに優しく雪乃が片手で僕の腰をベッドに落とさせる。

そして先程の妖艶な指のマジックが展開される。


性器の皮をゆっくりと下におろしていき、最初は少し痛みもある。

すぐに次の瞬間には皮を戻される感じがある。

その時に、上から何かぬちゃっとしたものが落ちてくるのがわかる。

その液体のようなものが戻された皮と中の本体の間に入り込み、そのまままた皮ごと剥かれる。

何度かこれを繰り返され、さきほどのぬちゃぬちゃしたものが皮の中で馴染んできて、

皮の動きを滑らかにしていく。

その快感は耐えがたく、皮を下に下される動きをされるだけで

腰の奥から何か熱い電気のようなものがびりびりと登ってくる感覚がある。

息が自然と荒くなっていく。


これは…

一体…

何だ???


「あっ あっ ゆ 雪乃さん、今何してんのや あっ!」

「ええ気持になってきはりましたか?そのまんまにしとってください」

「あっ でも ハァハァ… ゆ、雪乃さん、なんか なんか小便出る感じで」

「ええですよ。なんか出そうやったら出してください」

「あっ でも でも!そんなん出したら部屋汚れるし」

「私がなんぼでも掃除しますさかい。遠慮のう出してええから」


そう言いながら、性器の皮が上下される速度が上がっていく。

にゅちゃにゅちゃとした厭らしいと臭いが漂ってくる。


もう限界だった。我慢に我慢をしたようなおしっこの数倍の快感が下半身を襲った。


「ああっ ああっ!あかん!出る! なんか出るで!」


切れ切れの息の中、やっとそれだけを雪乃に伝えた。


すると急に性器全体を生温かいものが包んできた。

物凄い温度と快感の中で僕は初めての射精をしてしまった。


どぴゅうぴゅ

どろろんどろろろ

びゅろらろびゅろおおお

びゅびゅびゅびゅぅぅぅ


尿道からおしっこ以上の質量を持った、生温かいマグマの塊のようなものが次々と放出されていく。

一打ごとに、先程の雪乃の指に変わってそれ以上の柔らかさと熱さで陰茎を締めつけ、

放出されるものを吸い上げてくれる。

その快感といったらこの世のものではなかった。

僕は初めてのその絶頂感に、気を失いそうになった。


まだ性器からは放出されている。

そして雪乃の何かは、生き物のように僕の性器を吸い上げている。

ああ、これは雪乃の口だ。

時折剥けた皮にまとわりつくようなあのなめくじのようなものは

雪乃の舌に違いない。

時折、軽く、硬い石のようなものが性器の胴体をかすめていくが

これは雪乃の歯に違いない。

僕が今何をされているのかがほぼ想像できた。

雪乃が僕の性器を口に咥え、放出され続ける精液を吸い続けてくれているのだ。


丹念な吸入作業を繰り返し、

最後の最後まで雪乃は僕の初の精液を飲んでくれたのだった。


僕は痙攣しながら、失神寸前で雪乃の奉仕を受けた。

終わった後、雪乃がティッシュで僕の性器を綺麗に拭いてくれているようだった。

射精後の敏感な性器がティッシュに触れるたびに、腰がビクッと浮き上がる。

それでも注意深く、できるだけ丁寧に雪乃は性器を綺麗にしてくれた。

そのあたりから僕は目を開けて雪乃を見ていた。


「晋さん、初めてやったんやね。どうやった?」

「…わし、わし… これ、なんやったの?」

「晋さんくらいの年になると、誰でもおちんちんからさっきみたいのが出るんです。せやけど…」

「なんやの?」

「皆、ひとりでアレ出しはるんやで」

「どないして?」

「自分の手で…」

「自分で?」

「そう。だから晋さん、今日は初めてやったから手伝うたけど、これからは自分ひとりでするんやで」

「雪乃さんはもうしてくれんの?」

「そうや。今日は特別や。そやからこのことは誰にも言うたらあきませんで」

そう言って雪乃は僕のパンツをゆっくりと戻してくれた。


「一応拭いておきましたけど、やっぱり汗かいてはるから寝る前にはお風呂いただいてから、ね。

そいたら私は今日はこれで帰りますよって。おやすみなさい晋さん。また明日お邪魔しますよって」


そう言うととても悲しげな顔をした雪乃は

僕の顔を出来るだけ見ないようにいそいそと部屋を出て行った。

雪乃が帰ってしまってから、しばらくベッドに寝転び、先程のめくるめく快感を反芻していた。

あの時の雪乃のやさしく厭らしい指使いと、その後の生温かい口の中の温度。滑らかさ。

そしてあの忘れ得ぬ絶頂と放出、カタルシス。

風呂に入るなどという発想など出る訳も無く、その夜、あの快感を再び求め、一晩自分の性器をいじりまわしていた。

けれども、結局、あの雪乃が連れて行ってくれた甘美な世界にまで到達することが出来なかったのだった。



【続く】
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