Vol.55  女中・雪乃との性体験#3〔如来交輪変〕    written by  富士野やまい

雪乃との性交はあまりに強烈で、僕にはあまりにも毒が強すぎた。

オナニーすらロクに知らない中学生には麻薬そのものであった。

雪乃はあの後、はらはらと涙を流しながら、蜜のような甘美な行為を嘆いた。

雪乃自身、相当に感じていたらしいが、それが余計に悲しかったようだった。


あの雪乃の中の柔らかで熱い温度を持ったほころびの肉片を思い出すにつれ、

僕は雪乃が欲しくなり、気が狂いそうになった。

もはや性欲処理をオナニーなどで解消するなどという閉鎖的な行為のみでは気が済まなかったのだ。


数日は雪乃は僕を避けるように、出来るだけ顔を見せないような振舞いだった。

それが僕のストレスを倍増させ、僕は何かにつけ雪乃にしつこく絡んだ。

僕はもう、ほとんど理性的に物事を考えることができなくなっていた。


ある時はキッチンで仕事をしている雪乃の後から抱きしめ、はがいじめにした。

しかし雪乃が大声を出したので、こちらも怯んでしまい、それ以上の事ができなかった。


ある時は雪乃の履いている靴を下駄箱の中から見つけ、その中に射精しておいた。

雪乃は何も言わずにひとりでそれを掃除し、履いて帰って行った。


そしてある時は雪乃が入浴をしている最中に衣服を全て隠し、

それを慌てて探す雪乃の姿を扉の向こうからうかがい、オナニーをした。


ほとんど嫌がらせに近いことを続けた。

しかし雪乃は僕にどんな反応も見せなかった。

じっと歯を食いしばって耐えているような雪乃を見ていると心が心底痛んできた。


僕はやがて食欲がなくなり、出された食事もロクに取らず、身心ともに衰弱していった。

とどまることを知らない性欲だけは強く、しまいには雪乃が部屋に入ってきても

鬼の形相でオナニーを続ける始末だった。


そんな地獄の苦しみの日々が続いた。


僕はその極限の苦しみに耐えることができなくなり、決意した。


今夜、雪乃が帰ろうとしたタイミングで彼女を捕まえ、犯す。

もう我慢など出来ない。


嫌がろうが何しようが力づくでものにする。

断固たる決意をしたのだった。


その日遅くなっていつものように雪乃が僕の部屋の前に挨拶をしに来た。

最近は僕の返事すら聞こうとせず、自分の言うことだけ言ったら、逃げるように帰っていく。


今日はそんなことさせやしない。

僕は全裸でドアの前に構えていた。

股間からは先走り液をたらたらと滴らせながら天を仰ぐように性器が怒り狂っていた。


雪乃が部屋の前で囁くように

「晋さん、ほな…」

と発したのを確認して、僕は思いっきりドアノブを引いた。

雪乃はいきなり勢いよく開いたドアノブにびっくりしたようだった。

そしてその向こうで全裸で仁王立ちした僕に。


「いはあっ!!??」


いきなりの思わぬ情景に雪乃の声は裏返って、腰を抜かしたように尻もちをついた。

僕は雪乃の両肩をむんずと掴み、そのまま部屋の中へ引きずりいれた。

「いやああっ し 晋さん! な 何を!?」


パニックになっている雪乃もまた正常な判断ができないようだった。

尻もちをついたまま、両肩を掴まれ、ずるずると部屋の中に引きずり込まれていく。

スカートから出ているベージュのストッキングに包まれた足をバタつかせ、その拍子にスリッパが脱げる。


ストッキングのつま先の切り返しの部分が濃くなっており、少し汚れている。

そこに目を付けた僕はたまらなくなり、雪乃の右脚を手に取り、ストッキングの先端を鼻に当てる。


「いやっ!晋さん! やめてっ!」


つま先の臭いを思いっきり嗅ぐ。

ツンと、蒸れた臭い。仕事で動きまわったストッキングの脚はとてつもなく臭い。

その臭いと、掴んでいる足首の先に見え隠れするスカートの奥… 雪乃の股の付け根あたりが

見え隠れし、勃起している性器がより性的興奮をし始める。


欲望に我を忘れ、雪乃の両脚首を掴むと、スカートが張り裂けそうな勢いで両脚を開かせる。

むちっとした熟女のいやらしい四肢が飛び込んできた。


「晋さん!晋さん!落ち着いて! なっ なっ!」


懸命に雪乃が拒み、説得しようとするが、暴走し始めた性欲列車にもはやレールなど無かった。

僕はありったけの力を込めて雪乃の体を押さえ、スカートの中に手を突っ込み、一気にストッキングとパンティを下した。


「いやっ!やめてっ!あかん!あかんて!」


雪乃の太股のあたりまで下着を脱がせ、そのまま尻を持ちあげるように、両脚を無理やり開かせる。

同時に、顔を雪乃の両股の間に埋め込む。舌を即座に雪乃の花芯に這わせる。


「いやあああっ!!!」


淫靡な臭いでムンムンとしていた。

その汗と蒸れた女性器の臭い、酸味の強い味。

唾液をどんどん雪乃の外陰唇周辺に垂らし、べとべとにしていく。


そして舌を花芯の中に、あの熱い温度の中へとねじ込んでいく。

時折花芯からすぐ上の豆のようなものの上を舐め上げる時、拒否している雪乃の腰がぎゅっと締められる。


「んぐっ!」


と、苦しげで、しかし甘いため息まじりの呻き声をあげる。

それに気付いた僕は、花芯からその豆のようなものを徹底的に舐め上げる。


「ああっ あうっ! ンっ! いやっ」


雪乃は腰をぐねぐねとひねっては悩ましげな嗚咽を上げ始める。

花芯の奥からは僕の唾液とは違う種の透明な液体が溢れ始める。


今度は雪乃のブラウスを引きちぎるように跳ねあげ、

ブラジャーを丸出しにして、さらにブラジャーをずらし上げて、まるまるとした胸を曝け出す。


そしてそのおわん型の胸の中心にあるやや大きめの乳輪に狂ったように吸いつく。

片手は股の中であのピンク色の花芯をかき混ぜる。

くちゅくちゅと厭らしい音が響き始めている。


「ああっ ああっ あかんっ そんな… 強く… クッ!」


鼻に通るような雪乃の感じている声を聞いていたら

僕はもうたまらなくなり、そのまま雪乃の股の間に自分の腰をあてがう。


あの時に入った穴を腰だけで探る。おそらく、間違いなくあの穴は先程から重点的に攻め続けていた花芯のはずだ。

何度が入れようと腰を突くが、なかなか思うところに当たらない。

時折、勃起した性器の先端が花芯と思われる部分に接触するが、愛液でヌルヌルになっているため、

接触したらすぐにヌルっと上に逸らされてしまう。

その感触がまたたまらなくこちらの性器に刺激を与える。


「あかん!あかんよ 晋さん!もう、こんな事、あかんのやて!な?」


雪乃の必死の説得も空しく、暴徒と化した僕と性器は、あの挿入の快感を求めて

狂ったように腰を打ち続ける。


たまに中心にヒットしては上に逸らされる度に、少しずつ、僕の性器の皮が剥けている。

今では、亀頭の半分が露出している状態であったから、

たまに花芯に接触し、勢いで逸らされる瞬間にとんでもない刺激を感じてしまう。

それでなくても抑圧の連続で気が狂いそうだった。

何度めかの肉芯への接触で耐えきれずについに射精をしてしまう。


びゅびゅるっ

びゅちゅっ

びゅーっ

びゅーっ

びゅびゅびゅーっ


挿入には至らずも、相当の快感が背中を突き抜け、

半分以上剥けた亀頭からは勢いよく精液が飛び散った。

雪乃の股を超えて、脱がせているブラウスとブラジャー、そしておっぱいの一部と

雪乃のあごのあたりにまで白い弾丸が飛び散る。


はあはあはあ…

まだ。

まだまだ。


射精しても射精しても、この鬼のような性欲はいっこうにおさまらない。

全部出切らない性器をそのまま雪乃の膣口を探るように当てて行く。


「あかん!もうあかん!お願いやからやめて!晋さん!晋さん!聞いて!」


必死で訴える雪乃の唇を強引に自分の唇で塞ぐ。

勢いあまって雪乃の舌唇を自分の歯で傷つけてしまう。


「うぐっ」


雪乃が唇を塞がれながら苦痛の声をあげる。

雪乃の唇からは少し血が流れ始める。

その血を舐め、吸い上げるように味わう。

雪乃の血の味。


たまらない。


僕の性器は連続で射精に向かって暴れ始める。

今度は片手で性器を持ち、雪乃の花芯に導く。


たらたらと残りの精液が流れている亀頭の先端をあのにちゅっとした柔らかな花芯に固定する。

花芯も既にぐちょぐちょに濡れている。


そうして、ゆっくりと腰を入れる。

雪乃が僕の両腕を強く掴み、全力で引き離そうとしている。


「あかん!晋さん!あかん!もう、やめて!堪忍して!」


雪乃のその嫌がる声がとてつもない性的興奮に拍車をかけていた。

雪乃に強く拒否されながら、腰をぐっと入れる。


にゅぷる!


再び、あの神秘の洞窟へと侵入する。


「ああっ!?」


雪乃の叫び声とともに、忘れ難いあの甘露の快感を取り戻す。

この数日間、この快感だけを探し求めていた。

鬼となって。


熱い温度。

強い圧迫。

亀頭がまるまるあの淫靡な肉の中に埋まっていく。

飲み込まれていく。


深度が深くなるにつれ、雪乃の膣中のなめくじのような生き物が陰茎にまとわりついては撫であげていく。

何度か腰を動かし、一番気持ちの良い角度を見つける。

その度に雪乃が少女のような甘い声で僕の背中を強く抱きしめる。


「ああン! ダメっ! あっ そこっ! イヤっ!」


次第に雪乃は自ら腰を動かしはじめ、やはり自分の気持ちの良い角度に調整しようとしている。


僕は僕で、一番自分の深く入る、気持ちの良い角度を見つけていたので、その角度に集中して

腰をどんどん打ちこむ。


にゅちゃ ぬちゅ にゅちゅ ぶびっ


と肉同士がこすれあう下品で湿った音が聞こえる。


雪乃の一番深いところまで到達させるには、股を出来るだけ開かせ、

自分の腰を下側から斜め上に向かって突き上げる感じにするとうまくいく。

その時、雪乃は少し痛がるように顔をゆがめる。


だんだんと腰の動きが早くなっていく。

息も荒くなっていく。

雪乃もいつしか僕の腰に合わせ、僕の息遣いにリズムを合わせている。


あっ あっ あっ !!

ま、また出る! 出る!


心の中でそう叫びながら、思いっきり雪乃の奥まで亀頭を突き上げて行く。

何度かに一回か二回くらいは雪乃の奥の行き止まりのような感触の部分に亀頭が接触していることがある。

尿道を伝って一気に登りあげてくるマグマのような精液を、その行き止まりの壁のようなものに

思いっきり打ちつけてやりたくなる。


精液が飛び出ると感じられる瞬間に、今まで以上に深く、強く腰を突き入れる。

とてつもない射精の快感に気が狂いそうになる。

雪乃が僕の射精に気づき、慌てて僕の腰を食い止めようとする。


「あああっ! あかん! ほんまに中はあかん! 晋さん! あああああっ!!」


僕の野獣と化した力の前では雪乃の腕力などネズミのようなものだった。

雪乃の一番奥深いところに亀頭をねじ入れ、二度目の大量の射精が始まる。


必死で阻止しようとする雪乃とは裏腹に、その快感を彼女自身も、腰で受け止めている。

なんとも淫靡で猥褻な動きをしながら、僕の性器から欲望を全て絞り取るような、そんな動きだった。


何度も何度も射精感が続き、忘れる頃まで雪乃の中で亀頭を打ち続けた。

雪乃もまた、僕の腰の動きに絶頂感を迎えたらしく、そのまま痙攣しながら呻きながら爪を強く僕の背中に立ててきた。


そして僕の獣のような性欲は終りを知らなかった。

その夜、一晩かけて、数えきれないほどの欲望を雪乃の中で放った。


雪乃も途中から狂った性女と化し、僕に奉仕の限りを尽くしてくれた。

口の中でも3回は射精したと思う。


そして、獣のような臭いが充満する僕の部屋のベッドの中で、ふたりは抱き合ったまま朝を迎えた。

雪乃は僕を強く抱きしめてくれていた。


いつしか泥のように眠ってしまった僕の頭をやさしく撫でる雪乃の気配に気がついた。


「ゆ、雪乃さん…」

「… おはよう晋さん。もう朝やで。」


雪乃の顔がまぶしく、恥ずかしくなったので思わず雪乃の胸に顔をうずめてしまう。


「もう… 晋さん、しようがない子やね…」

「ゆ、雪乃、好きだよ。とっても好きなんや」


雪乃の顔を見ながらは決して言えないセリフだった。

雪乃の胸の中に顔をうずめたまま、駄々っ子のように言った。


しばらく雪乃は僕の頭を撫でていたが、やがて静かに話しだした。

「晋さん、これからうちの言う事よっく聞いてくれはる?」

「なあに?」

「あれだけこんなことはしてはいかん、って言うてた理由や」

「…なんなの…?」

「うちは昔、晋さんのお父様の妾(めかけ)やったんや」

「その話… 昔伯父さんから聞いたことがあるけど… 本当の話しだったの…?」

「そう。 でね、晋さんのお母さんのことやけど、晋さんが生まれた5年も前にお母さん、亡くなってたんや」


「えっ?」


僕は思わず雪乃の顔を見上げた。

雪乃の目から少しだけ、涙が流れていた。


どういうことだ?

お母さんは僕を産んでしばらくして死んだはずだ。

僕が生まれる前に死んだんでは、僕は生まれないではないか?


雪乃の話の意味がわからずに、雪乃の涙をずっと見ている。

その涙の意味もまたわからない。


「晋さんのお母さんな、晋さんを産んだんちゃう。晋さんのお兄さんは産まはった。その後すぐに亡くなられたんや」

「…? 僕は? じゃあ誰が僕を生んだの?」

「晋さんのお兄さんの実のお母さんが亡くなって、それから私はお父さんの妾になったんや。」

「え?」


雪乃が意を決したかのように呟いた。

それまでで一番小さな声で。


「ほいで2年後、私はお父さんの子供を産んだ。今から14年前や」

「その子供… って…!!?」


「そう、あんたなんよ。晋。こんな形で言わなあかんなんて… 許してな… 晋…」


そこまでやっと言いきると雪乃----母は、ほろほろと涙を流し始め、泣き始めた。


僕はその瞬間、自分自身が回転しながら深い深い奈落の底へと落ちて行くのを感じていた。

母に代って、母以上の世話をしてくれた雪乃。

それでも実の母には敵わないと僕に思われ続けていた雪乃。

どんなにか、息子にその真実を打ち明けたかったことだろう。

どんなにか、傍にいたかったことだろう。

何故毎晩別の家に帰らねばならなかったのだろう。


そこには父の、そしてうちの家の対外上の体裁という、

およそ中学生には計り知れない社会の事情が複雑に絡み合っていた。


僕に、14年間の後悔という津波が襲いかかってきた。

昨夜までの異常なほどの性欲の強さがその津波の規模をより甚大なものにしていた。

そして、これまで母に対して接してきた僕自身への呪い。


遂には、その実の母と、こうして裸で抱き合い、愛し合い、毛布の中で朝を迎えている、この常軌を逸した風景。

津波… その潮は僕にとってあまりにも高すぎた。


そのあまりの衝撃から僕は立ち直れず、精神病院に入院することになった。

そして2年の歳月が経ち、心療内科通院付きで退院した僕を迎えた光景はさらなる黄泉(よみ)であった。


僕をやさしく迎えた母はその両手に1歳になる無邪気な女の子を抱いていたのだった。

僕たちは新しい家族であり、親子だった。


次に父が帰国するのが3年後。

それまでに、この家を処分し、人知れず遠い場所で3人で暮らすことした。


そして、数十年が経った今、母は既に鬼籍となり、僕は娘とふたりで暮らしている。

娘は今年の秋、やや遅い結婚が決まった。


僕はまたふたたび、独りで生きていくことになる。

あの母との甘く切ないほどの情事を、生涯、心の中に抱きながら。


春がすぐそこまで来ていた。

木漏れ日の中で庭の沈丁花がうっすらと桃色の花を咲かせていた。

母が、自らの名前の季節の終りを、柔らかな風に乗せて告げに来たように感じた。


晋、 ほんまにしょうのない子やね・・・



【終り】
ページ先頭へ戻る