その人は高校時代の山岳部の1つ先輩だ。
私は高校1年の秋からカヌーも始めたため両立ができなくなった。
どちらも土日の活動だから(当時は土曜日も午前中は授業があった。どちらも土曜夜には自宅を出ることが多かった)。
それで山岳部は1年で辞めてカヌーにしぼった。
山はいつでも登れるがカヌーみたいな特殊なスポーツ(35年前なんで)は今を逃したらやる機会はないと思ったから。
その判断は間違っていなかったと思う。
今でもカヌーを漕いでるし当時の高校のカヌー仲間は一生の友だ。
その後山岳部員とのつきあいはない。
ひょんなことで二人の消息がわかった。
一人は同期で今は有名な絵本作家になっていた。
もう一人は一つ上の先輩だ。
先輩は雑誌の編集者になっていた。
何で知ったかって?
先輩はあるカヌーのツーリング本の編集をしていた。それだけならわからなかったと思うが一緒に著者とカヌーツーリングしていてその写真が何枚もその本にあってわかった。
その後の記憶が定かではないが出版社に電話した記憶があるのだが繋がっていないので間違いかもしれない。その後その出版社は倒産した。
なんでそんなこと今書くかというと、本棚整理していたらその本が出てきたからだ。
私はほとんどの紙の書籍は自炊して電子化してしまったが先輩の作った本はできなかったんでそのまま残っていたのでろう。
ネットで名前を検索したら先輩のブログがでてきた。
几帳面な先輩らしく6年半以上にわたりほぼ毎日更新されている
彼はその後も編集者兼カメラマンとして今も山と旅を続けていた。
数日前にそのブログを全て読んだ。毎日が短文だけれども膨大な量だった。
所々に山岳部の話がでてきて懐かしく思えた。
そして日々季節の移ろいを感じさせてくれるブログだった。
私は花や木、昆虫、星座の名前をたくさん知っている人をいつもすごいなと思っているのだけれど、先輩のブログには私の知らないたくさんの植物の写真がでてくる。
先輩は1年でやめたやつのことなど覚えてはいないだろうが私は先輩が今も山と旅を続けていることがとてもうれしかった。
今日も山の中みたいです。