ほぼ毎日のように車で通る道がある。
何年くらい前からだろうか。道路のそばの電柱に花が手向けられるようになった。
なんでその光景がずっと気になっているかというと花が絶えないからだ。
たぶんそこで私の知らない誰かが交通事故で命を落としたのだろう。
花は月命日の度にというよりももっと頻繁に交換されている。
交換される度に違う花が供えられていた
昨日その道を通る時、遠くから黄色い花が目に飛び込んできた。
天気が良かったから余計その黄色が鮮やかだった。
供えたばかりのように見えた。
と同時に電柱近くにしゃがんで手にジュースの缶を持つ若者の姿が見えた。
年の頃は20代前半だろうか。短髪の若者だった。
亡くなられた方とその若者の関係は当然知らない。
ただなんとなくほっこりした。
亡くなられた方がその若者と年が近ければ息子とそう年も違わない。
勝手に友達が死んだと想像してしまうが、その若者の中にはまだその子が生きてるんだな。
親だったら有り難く思う。
そしてそんな子供を誇らしく思うだろう。